プロジェクト進捗レポート

プロジェクト進捗レポート

2010年からスタートした「サラヤ 100万人の手洗いプロジェクト」は11年目へ。 2020年12月時点での成果をお伝えいたします。

このプロジェクトではSDGsの17の目標項目のうち「3.すべての人に健康と福祉を」、「6.安全な水とトイレを世界中に」、「17. パートナーシップで目標を達成しよう」を達成するため、安全な水や衛生設備だけでなく、石けんを使った正しい手洗いを普及する活動を継続して支援しています。
2010年以降、水と環境省の管轄下にある「全国手洗い事務局」を支援し、下痢性疾患や呼吸器疾患の罹患率を減らすための正しいタイミングでの手洗い習慣を促進してきましたが、2020年、新型コロナウイルス感染症の流行の影響を受け、活動を大きく変更しました。
新型コロナウイルス感染症の流行は、ウガンダ国内においても、感染症予防の1つとして、石けんを使用した手洗い活動を拡充する機会をもたらしています。

コロナ禍におけるウガンダ政府への技術的支援

新型コロナ感染症対策に取り組むウガンダ政府に技術的支援を行いました。

また、技術的支援だけでなく、全国手洗い事務局には財政的支援も行い、情報・教育コミュニケーション(IEC)教材やラジオ放送によって衛生習慣の普及や、手洗い設備などの物資を提供するなどの支援などに充てられています。
これらの教材や手洗い設備は、17県にある59か所の保健センター、38の学校、6つの国境ポイントにある公共の場、28か所の事務所、7か所の市場に届けられました。

家庭での手洗い実践の改善

近年、家庭での石けんを用いた手洗い普及率は2006/07年の14%から2019/20年には38%になりました。
また、学校でのトイレ使用後の石けんを使用した手洗い実践率は、2019/20 年には58%と着実な増加を見せています。

ウガンダにおいて、石けんによる手洗い普及率が相対的に低いことに関係している大きな問題のひとつに、資金が限られていて手洗いの促進活動を広く集中的に行うことができないことにありました。
しかし、新型コロナウイルス感染症発生を機に、ウガンダ国民が正しいタイミングでの手洗いが重要であることを認識し、実践するようになりました。

継続的な手洗い普及活動の実施 そして手洗いを公衆衛生活動の中心へ

ウガンダ水と環境省に技術的・財政的支援を行い、手洗い戦略とロードマップの作成、それに関連した調整とモニタリング活動を支援しました。

また、地域社会レベルで手洗いを促進する観点で感染症対策の活動と手洗い普及活動を一体のものと考え、資金の一部は他の資金と合わせ、新型コロナウイルス感染症の対策にも使われています。
新型コロナウイルス感染症の収束後も石けんによる手洗い実践を継続させるために取り組み、手洗いが公衆衛生活動の中心となる必要があると考えています。

今後も、手洗い活動の普及や強化、効果の向上に貢献していきます。