ウガンダ共和国について
ウガンダは東部アフリカ、ケニアの西側に隣接する緑豊かな内陸国です。
ウガンダ北部は、2006年までの20年以上もの間、反政府勢力と政府との武力衝突の場となってきました。状況は改善しましたが、いまだに水、手洗い設備、学校、保健所などのインフラの整備が大きな課題となっています。首都のカンパラ近郊でも、貧困地区では感染症が蔓延するなど衛生環境の状態は悪く、「正しい手洗い」は子どもたちを守る命綱と言っても過言ではありません。しかし、2007年の調査によると、トイレを使ったあとに石けんを使った手洗いを行う割合はたったの14%に過ぎませんでした。
2010年のプロジェクト開始当時、サラヤは日本ユニセフ協会とともに協議を重ね、「国の一部が復興期にあり、避難民生活を経て帰還した住民の方々の健康のために、正しい手洗いの急速な普及が求められる場所」といった視点から、ウガンダ共和国を支援対象国に決定しました。
乳児死亡率、1000人あたり38人。
5歳未満児死亡率、1000人あたり55人。
その原因となる病気の75%以上は予防できる。
※1歳未満 ※数値は小数点以下四捨五入(世界子供白書2016)
プロジェクト開始前の2009年、乳児死亡率は1000人あたり57人、5歳未満児死亡率は1000人あたり89人。2010年のプロジェクト開始以来、数値は改善しています。
また、ウガンダ財務・計画・経済開発省(MoFPED)によると、子どもたちの命を奪う病気の75%以上は予防可能だと考えられています。ウガンダの乳幼児の2大死亡原因である下痢性疾患と急性呼吸器感染症は、適切なタイミングでの石けんを使った手洗いにより、下痢性疾患で35〜50%、急性呼吸器感染症で23%も減らすことができるという報告もあります。
サラヤは正しい手洗いの普及により、さらなる衛生環境の改善、そして子どもたちの健康状態の改善を目指しています。